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*** 7月のファクトチェック記事 ***
  1. 仏暴動「パリのルイ・ヴィトン略奪」動画は誤り 2020年米の動画
  2. のり弁当の添加物表示ラベル画像は正確 偽造疑う指摘拡散も…
  3. 「不法移民がリビアから伊・仏に」動画は不正確 エジプトへの強制送還
  4. 「仏警察署にロケットランチャー発射」は不正確 動画は郵便局ATMの爆破
  5. 【フランス暴動】誤情報・要注意情報20件まとめ
  6. 「演習場攻撃認める」産経・共同が報じたウクライナ情報総局長アカウントは偽物
*** 7月のお知らせ/ブログ記事 ***
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*** 編集長大谷からのメッセージ ***

こんにちは。リトマス編集長(一般社団法人リトマス代表理事)の大谷です。

先日、Twitter(Xと改称)の新機能「コミュニティノート」が日本で正式提供されました。コミュニティノートは2021年から「Birdwatch」の名でテストされていたもので、「誤解を招く可能性があるツイートに、Twitterユーザーが協力して役に立つノートを追加できるようにすることで、より正確な情報を入手できるようにすること」を目指しているとされています。

読み手が正確な情報を得られるように注釈を提供するというコミュニティノートのコンセプトは、我々ファクトチェックメディアが目指すものにも近いように思われます(コミュニティノートはファクトチェックのための機能ではないとする指摘もあります。参照)。

また、コミュニティノートの大きな特徴は、多くの一般のユーザーが参加して背景情報を書き、またその情報が公開されるかどうかもユーザー同士の評価によって決まるということです。これらの仕組みにより、誤解を招く情報にいち早く気付き拡散を防ぐというスピードと、不必要なノートは表示されないという質の担保を両立させる狙いのようです。

リトマスの記事でもまとめたように、先月はフランスで起きた暴動に関する誤情報が次々と拡散されていました。これらの誤情報を発信するツイートには、コミュニティノートによって既に誤りを指摘されているものもいくつかあります。この新機能が早速功を奏した例と言えるかもしれません。

一方で、別の記事で示したように、コミュニティノートに書かれた一見妥当そうな指摘が、実は間違っているということもあり得ます(ただし、この記事で紹介したノートはユーザー評価を経て公開されたのではなく、未公開のものがスクリーンショット画像として拡散されています)。ノートの対象となったり公開されたりするツイートに偏りがあるのではないかなど、中立性や客観性に疑問を感じている人もいるようです。

今後コミュニティノートが、ネット上の誤情報の拡散防止のキーとなるツールの一つになることは間違い無いでしょう。しかし、リトマスのようなファクトチェックメディアの役割が無くなるわけではありません。国際基準にのっとり厳格に定められたファクトチェック方針の下に行う精密・公正な検証活動は、質の面でやはり一段違うものになるだろうと思うし、また、そうならなければいけないと考えています。

これからの私たちのファクトチェックはどうあるべきか、課された役割をよく考えながら、より良いメディアを作っていきたいと思います。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
最後までお読みいただきありがとうございました。当メルマガは毎月第一火曜日の配信を予定しています。次回の配信もどうぞお楽しみに。
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