検証対象

【悲報】2万円給付、白紙へ 石破総理「国民からの理解を得られなかったのでやめます」

まとめサイト「Tweeter Breaking News-ツイッ速!」記事タイトル(2025年7月21日)

判定

誤り

判定の基準について

石破氏が現金給付の白紙化や中止を表明した事実は無い。

ファクトチェック

2025年7月20日に投開票が行われた参議院議員選挙で、国民1人あたり2~4万円の現金給付などを公約としていた与党自民党は、議席を大きく減らす結果となった。

翌21日、まとめサイト「Tweeter Breaking News-ツイッ速!」(以下ツイッ速)は、「【悲報】2万円給付、白紙へ 石破総理『国民からの理解を得られなかったのでやめます』」というタイトルの記事を公開。同日にはさらに「石破、4万円給付中止」という同趣旨の記事も公開し、自民党総裁である石破茂首相が現金給付の白紙化や中止を発表したかのような記事を連投した。

両記事はツイッ速の公式Xアカウントなど複数のアカウントによって広く拡散され、それぞれ数千~数万リポストを獲得している。

拡散の例。上段左からそれぞれ約1800、約3200、約2万リポスト。下段左から約1.4万、約1700、約1400リポスト

「給付中止」の表明無し

ツイッ速の両記事は、共に電子掲示板サイト「5ちゃんねる」のスレッド(12)を基に作られ、共同通信Yahoo!ニュース配信版)や東京新聞の記事が情報源として示されている。

共同通信記事には以下のように、石破氏が現金給付について有権者から「なかなか理解を得られなかった」と述べたことが書かれているが、給付の白紙化や中止を表明したというような記述は無い。

大幅に議席を減らした自民党の石破茂首相(党総裁)は「厳しい情勢だ。謙虚に受け止めないといけない」と険しい表情で語った。党が掲げた現金給付案を念頭に「非常に困っている家庭に、早く手厚い対策を打っていくということがなかなか理解を得られなかった」と、淡々と敗因を分析した。

共同通信記事「現金給付『理解得られず』 石破首相、淡々と敗因分析」(2025年7月20日)より

この時の石破氏の発言についてはNHKでも報じられているが、ここでも白紙化・中止に関する記述は無い。

東京新聞記事でも、現金給付について「黄色信号がともる」「立ち消えになる可能性がある」といった記者の評価が書かれているものの、それを裏付けるような石破氏の発言があるわけではない。

その他の報道でも、石破氏が給付の取り止めを表明したというものは見当たらなかった。

給付実現へ協力示唆も

むしろ、石破氏は現金給付について、野党との協力による実現を示唆するような発言もしている。選挙翌日の7月21日に行った記者会見で、石破氏は現金給付案について以下のように述べ、野田佳彦代表率いる野党立憲民主党との共通点について述べている(参照)。

野田代表がおっしゃいます給付というのが、やはり減税ということになりますと法律を通さねばならない、あるいはシステムというものを変更するのに、ある程度の時間というものを要すると、それでは間に合わないのではないか、ですからそれまでの間給付という意味だとすれば、それは私どもが選挙中に主張してきたことと、そういうものと重なる部分も多々あろうかというふうに考えております。ある程度はあるのかというふうに思っております。

石破氏記者会見(2025年7月21日)より(NHKノーカット動画21:30頃~より文字起こし)

立憲民主党は参院選において1人あたり2万円の「食卓おうえん給付金」を公約に掲げていた。また、野田氏も20日の選挙後、予算案に現金給付が盛り込まれた場合の協力の可能性を示唆している(参照)。

以上のように、石破氏が現金給付の白紙化あるいは中止を発表したとするツイッ速の記事は「誤り」と判定する。

(大谷友也)

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