検証対象
【悲報】タイの絶対揃わないバレエ、ヤバ過ぎる
「2ちゃんねる迷スレ集【画像】」(まとめアカウント)のTwitter投稿(2022年8月7日、約4900RT)
(※動画付き投稿)
判定
これはあえてちぐはぐな動きをするコミカルな演目である。
ファクトチェック
動画では6人のバレリーナが音楽に合わせて踊っているが、立ち位置が合わず隣の人に押しのけられたり、繰り返す動きのタイミングが段々ずれていったり、動きが変わったのに気付かず1人だけ前の動きを続けたりと、噛み合わないおかしな踊りになっている。
ちぐはぐの動きは意図的なもの
しかし、これは元々意図的にこのような笑いを誘う動きをする演出であり、踊り手が下手で失敗しているわけではない。『ウエスト・サイド・ストーリー』で知られるジェローム・ロビンズが振り付けした『ザ・コンサート』という演目で、ショパンの『ワルツ第14番ホ短調』に合わせて踊るこのパートは「ミステイク・ワルツ(間違いのワルツ)」と通称されている(参照)。
下の動画の1分過ぎあたりからがTwitterで拡散された映像だ。
投稿者は一般のユーザーのため確実ではないが、動画の説明によれば、踊っているのはタイではなくオーストリアのウィーン国立バレエ団である。ウィーン国立バレエ団は、この動画の投稿された2011年12月の少し前(2011年9月)から『ザ・コンサート』を含む公演を行っている。
下はアメリカのパシフィック・ノースウエスト・バレエ団が同じ演目を踊っているところ。コミカルな動きは上とほぼ同じで、意図的な振り付けであることが分かる(55秒あたり)。
検証対象のツイートはこの動きが意図的なものであることを認識しているかどうか不明だが、説明の不足により本当にミスを連発しているかのような誤解を与えているため、「ミスリード」と判定する。
(大谷友也)