検証対象

パイルス雲という珍しい雲に太陽光線が当たり、角度などの微妙な条件も手伝って、神々しく虹色に映る奇跡的な瞬間を捉えた映像
(※海外ユーザーの投稿動画を引用)

一般ユーザーのTwitter投稿(2022年8月27日、約7.4万RT)

判定

誤り

判定の基準について

動画中の虹色に光る雲の部分は他の画像から切り取り合成されていて、この光景は実際に起ったものではない。

ファクトチェック

動画は2つの場面で構成されていて、はじめは住宅地の上に頂上が虹色になった雲が映っている。次の場面では畑の間を通る道と夕焼けの上に最初の場面と同じような雲が浮かんでいる。

引用元の動画は英語圏など海外含め拡散され、約2800万回再生されている。また、多数のツイッターユーザーにより転載・再投稿もされている。

合成の元になった画像

しかし、この動画は合成されたものだ。雲の部分には元になった画像が存在する。以下はその画像で、右下には撮影地は中国の雲南省普洱市、撮影者は孫嘉琪氏であるとクレジットが付いている。

(微博アカウント天象愛好者の投稿より)

動画の2つの場面で元画像の縦横比を変えて重ね合わせると虹色の雲と下の雲の上部が一致した。元画像と比べると動画の虹色の部分はより鮮やかな色になっていることもわかる。

専門家の指摘

積乱雲などの上に帽子のように薄く広がった雲はその形状から頭巾雲と呼ばれ、太陽の光を受けて虹色に光る彩雲になることがある。(参照12)

雲の研究者である気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎氏はこの動画について疑義を呈するツイートを複数投稿している。特に「動画の後半でカメラの露出調整が働いているのに彩雲の色合いは全く変化していないのは決定打。フェイク断定で良さそう」としている。

以上から動画は合成であり、「誤り」と判定する。

(高倉佳子、大谷友也)

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