検証対象

高市早苗がそんなに人気あるわけない😂 自民党の旗すらないし本人どこよ これ年末年始のカウントダウンイベントだろ😂
一般ユーザーのX投稿(2026年1月31日、約2300リポスト)
(※画像付き投稿)
判定

演説会には多数の聴衆が実際に集まったことが確認でき、画像は本物と考えて矛盾が無い。一方で、カウントダウンイベントを写したものとしては不自然な点が複数ある。
ファクトチェック
衆議院議員選挙(2026年2月8日投開票)の選挙期間中の1月30日、自民党総裁である高市早苗首相は、福岡市中央区の警固公園で、同党の県内出馬候補らと共に演説会を行った(参照)。
検証対象の投稿は、この時に集まった聴衆を写したとされる画像を本物ではないと疑い、実際は「年末年始のカウントダウンイベント」の様子だとするものである。
同趣旨の投稿は、1月31日に、アニメーターの中野彰子氏も行っており、こちらは約8000リポストを獲得している。中野氏の投稿は、「高市人気ではなく、福岡市のカウントダウンの様子ですって」などのコメントとともに、Threadsの2つの投稿をスクリーンショットで引用。このうち1つのThreads投稿は「この写真は、2024年12月31日の深夜から2025年1月1日の年明けにかけて、福岡県福岡市中央区の警固公園で撮影された『カウントダウン』時の様子です」とするものだが、現在は削除されていてThreads上では見ることができない。

本物の写真として矛盾無し
しかし、こうした主張は誤りと考えられる。この画像は演説会に集まった人々を写した本物の写真と見なしても矛盾が無いが、「年末年始のカウントダウン」としては不自然な点が複数ある。
確認できる限り、この画像が最初にネット上に投稿されたのは1月31日18時10分。Threadsで福岡市の情報を主に扱うユーザーが投稿したものだ。直後の18時12分には、同一人物と思われるユーザーがXで同様の投稿を行っている。演説会の開始予定時刻である18時付近に写真を撮影したとして、投稿時間は特に不自然ではない。
撮影場所は、演説会が行われた警固公園で間違い無いと思われる。Googleストリートビューの画像(2016年撮影)と比較すると、街灯や周囲の建物などが一致している。

演説会に多くの聴衆が集まったことも事実である。動画サイトやSNSなどには当時の写真や映像が多数投稿されており、会場を埋め尽くすほどの人がいる様子が確認できる。


高市氏と共に登壇した鬼木誠候補も、多くの聴衆が集まる会場の様子の写真をXに投稿している。
聴衆の多さはメディアでも報道された。読売新聞はこの時の演説会について「公園は人であふれ、沿道にも人垣ができた」と伝え、朝日新聞は同日に高市氏が行った4カ所の演説について「行く先々で会場やその周辺に人だかりができた」としている(ただし、記事冒頭の写真は前日の参政党の演説会のもの)。
また、上掲の動画などからも分かるように、高市氏らが演説した場所と聴衆との間には大きなスペースが設けられている。このため、問題の画像では登壇者や党ののぼり旗が画角から外れ、写っていなくても不自然ではない。
以上のように、問題の画像は、高市氏らが登壇した警固公園での演説会の実際の様子を写したものと考えて特に矛盾は無い。加工やAI生成などの可能性も完全には否定できないが、少なくとも画像が表すような状況自体は実在したと言える。
なお、警固公園では2日後の2月1日に中道改革連合の演説会も行われていて、登壇者との間のスペースが自民党演説会より小さいにもかかわらず、こちらも会場を埋める程の聴衆が集まっていることが確認できる(参照:動画29:46頃~)。
カウントダウンとしては不自然な点
一方、警固公園で2024~2025年の年末年始にカウントダウンイベントが行われたという情報は確認できない。画像を見ると、ステージのようなスペースが広く取られ、警備スタッフらしき人物も見えることから、何らかの正式な許可を得た催しと推測されるが、福岡市ウェブサイトで告知されているイベントの中に該当するカウントダウンイベントは見当たらない。
また、周囲が比較的明るいことや、背景に写るビックカメラ天神2号店(21時閉店)の店内に明かりが灯っていることなども、カウントダウンが行われる午前0時付近の様子としては不自然だ。
以上を勘案すると、この画像が本物であることは必ずしも証明できないものの、少なくとも「年末年始のカウントダウンイベント」を写したものだとする検証対象の投稿は「誤り」であると言える。
なお、日本ファクトチェックセンター(JFC)はこの画像について、AIツールのGrokが渋谷のカウントダウンと回答したとする投稿を検証している。
(大谷友也)






