検証対象

╱ 信頼できる政治が、今こそ必要 比例重複なしは、維新の覚悟 ╲ 今回大阪の全18区で維新の比例重複はありません。(※後略)
日本維新の会公式Xアカウントの投稿(2024年10月20日、約400RP)
(※画像付き投稿)
判定

2024年の衆議院議員選挙において、大阪の小選挙区は全19区ある。このうち、日本維新の会の公認候補は1人が比例代表との重複立候補である。
ファクトチェック
2024年10月27日に投開票が行われる第50回衆議院議員総選挙(衆院選)を前に、日本維新の会のX公式アカウントは20日、「比例重複なしは、維新の覚悟」「今回大阪の全18区で維新の比例重複はありません」などとする投稿を行った。投稿には2枚の画像が添付されていて、うち1枚では、大阪府知事で維新共同代表の吉村洋文氏の写真と共に、「今回大阪18区で比例重複はありません」などの言葉が書かれている。
同内容の投稿はFacebookおよびInstagramの党公式アカウントからも行われている。
大阪は全19選挙区、維新は1人が重複立候補
しかし、そもそも今回の衆院選で大阪府には全部で19の小選挙区があり、「全18区」ではない。小選挙区の数や区割り、候補者については、大阪府のサイト上(アーカイブ)で確認できる。維新は、大阪1~19区の全てで1人ずつ候補者を擁立している。
さらに、このうち大阪9区の候補者である萩原佳氏は、比例区との重複立候補である(参照1、2)。萩原氏は、党からの処分を受け政界引退を表明した足立康史衆院議員の後任として出馬している(参照)。
動画では「9区を除いて」
維新の公式SNSアカウントを見ると、吉村氏や、幹事長の藤田文武氏が「9区を除いて」大阪の18の選挙区で比例重複立候補をしていないと述べている動画がある(Facebook、Instagram、YouTube①・②)。

これに対し、検証対象の投稿では、「今回大阪の全18区で維新の比例重複はありません」と、大阪府内の全選挙区で重複が無いかのような表現がされているため、「誤り」と判定する。
リトマスでは日本維新の会事務所に対し、公式アカウントでこのような投稿を行った理由や、投稿の訂正・削除の予定はあるかを書面で質問した。本稿執筆現在、回答は得られておらず、投稿もそのまま残されている。
(大谷友也)