本日、日本におけるファクトチェックの普及・推進活動を行う非営利団体ファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)が主催する「ファクトチェックアワード2023」の受賞作が発表され、リトマスのファクトチェック記事「『高額医療費負担廃止検討』は正確だが誤解に注意 利用者へ返金の『高額療養費制度』とは別制度」が最高賞である大賞に選ばれました。

ファクトチェックアワードは「社会的関心の高い事柄に関して人々を誤解させるおそれのある情報を検証し、正確な事実を共有することに貢献した作品を顕彰し、その社会的意義を広める」ことを目的としており、今回が初開催です。選考は学識経験者やFIJ理事の方々から成る委員によって行われ、「検証対象の社会的重要性・公共性」「 コンテンツの質・公正性」「独創性」「社会的インパクト」といった項目が審査されます(詳細はFIJのアワード概要サイト参照)。

今回大賞を受賞したリトマスの記事は、毎日新聞の報道を検証対象として「正確」と判定しつつ、その内容がネット上で誤って理解されていると思われる状況に注意喚起を行うものとなっています。審査では、「誤った解釈による混乱を防止しようとした取り組みとして、ファクトチェックが果たしうる役割の一面を示した」として高く評価されました。

リトマス編集長・大谷友也のコメント:
受賞作の記事では、名称の非常に似通った2つの制度の違いを明確に説明することに加え、制度に対する態度や意見はファクトチェックの対象とせず、あくまで事実のみを検証することを重視しました。検証内容を分かりやすく伝える私たちの姿勢が高い評価を受け、大変うれしく思っています。

リトマスのメンバーは大手メディアの経歴を持たない有志の市民で構成されています。今回の受賞は私たちの活動にとって大きな自信となりました。それと同時に、特別な経験を持たない私たちのような一般の人々でも、一人ひとりが冷静な目と事実を重視する姿勢を持つことで、質の高い検証を行い誤った情報の拡散を防ぐ重要な役割を果たせることが示されたと考えています。

リトマスは今後も質の高い検証活動を続け、ファクトチェック記事を通じて、誤った情報に惑わされない社会を築く努力をしていきます。応援よろしくお願いいたします。

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