ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエボで現在開催中のファクトチェックの国際会議「GlobalFact11」に合わせ、国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)が表現の自由とファクトチェックに関する声明を発表しました。IFCN加盟団体の一員として、リトマスもこの声明に署名しています。
世界では近年、ファクトチェックを言論に対する検閲行為とみなし、ファクトチェッカーに対する不当な攻撃が行われるケースが相次いでいます。中には国家や政治家らによる、政治的・法的な圧力の例もあります。しかしながら、ファクトチェックは決して検閲ではなく、むしろ情報へのアクセスと表現の自由のための活動であります。声明では次のように述べられています。
Fact-checking seeks to provide additional information, setting out evidence to correct and clarify messages that are false, misleading or lack important context. Fact-checking does not seek to expunge or erase these messages, but to preserve them as part of the public debate while offering evidence necessary to accurately inform that debate.
(※筆者訳:ファクトチェックは、追加情報を提供し、誤りやミスリード、または重要な文脈が欠如しているメッセージを訂正したり明確化したりするための証拠を提示することを目指します。ファクトチェックは、そうしたメッセージを抹消したり削除したりすることではなく、それらを公の議論の一部として保存するとともに、その議論を正確に伝えるために必要な証拠を提供することを目指しています。)
While some information may be removed if it causes actual harm, a false claim should not be removed solely because it is false. Instead, the public should be provided with the appropriate context and verification in order to determine the claims’ veracity.
(※筆者訳:それが実際の危害を引き起こす場合には一部の情報が削除されることがありますが、誤った主張は誤っているという理由だけで削除されるべきではありません。その代わりに、主張の真実性を判断するために、公衆へ適切な背景と検証が提供されるべきです。)
リトマスはこの声明に賛同し、世界80か国の130のファクトチェック団体の1つとして名を連ねています。この声明についてのIFCNのプレスリリースはこちらから、声明全文と署名団体一覧はこちらから見ることができます。