検証対象

【悲報】来日外国人による『殺人』の起訴率 わずか33.1%と判明 日本、どーなってんの?
一般ユーザーのX投稿(2026年7月24日、約7400リポスト)
(※画像付き投稿。湯浅忠雄氏(元参政党奈良県連会長)の画像付き投稿を引用)
判定

33.1%は日本人を含む全人数における起訴率。来日外国人を被疑者とする殺人の起訴率は65.9%である(2024年)。
ファクトチェック
検証対象の投稿には、元参政党奈良県連会長(その後離党)の湯浅忠雄氏が投稿した「来日外国人被疑事件 検察庁終局処理状況(罪名別)」と題する表画像の一部を切り取り、さらに「殺人」「33.1」と書かれた部分をマーカー強調した画像が添付されている。
元の湯浅氏の投稿では「外国人犯罪の起訴率。 殺人の起訴率の低さには、恐怖を覚えます」とだけあり、具体的な起訴率が何%とは述べられていないが、それを引用した検証対象の投稿は「わずか33.1%」と断言する形になっている。
「33.1%」は日本人含む全体の起訴率
しかし、来日外国人による殺人の起訴率が33.1%というのは誤りである。
この表は元々、法務省が発表した「令和7年版 犯罪白書」に掲載されているものだ。表には、検察庁による捜査の結果2024年(令和6年)に終局処理(起訴または不起訴。参照)が行われた事件の状況が、罪名別にまとめられている。左側は日本人を含む被疑者全体の人数とその起訴率、右側はそのうち来日外国人の被疑者の人数とその起訴率を表している。
「殺人」の項を見ると、全体の終局処理人数は900人で起訴率は33.1%、そのうち来日外国人は42人で起訴率は65.9%となっている。

つまり、来日外国人の殺人起訴率は日本人を含めた全体に比べてむしろ高い。検証対象の投稿では全体の起訴率「33.1」を来日外国人のものと取り違えているうえ、画像では実際の来日外国人の起訴率「65.9」の部分を切り落として見えなくしている。本文・画像ともに事実に反する内容であり、投稿は「誤り」と判定する。
同様の検証は、電脳藻屑氏によるブログ記事でも行われている。
なお、「殺人」を始め、この統計の「刑法犯」の各罪名には未遂・予備・教唆・幇助なども含まれている(凡例第1-2(1))。また、「来日外国人」とは、日本にいる外国人のうち特別永住者・永住者・在日米軍関係者などを除いた人を指す(同・第2-5(6))。統計の元データは「検察統計」を参照のこと。
ほとんどの年で来日外国人の起訴率が上
過去10年分の殺人の起訴率を比較すると、下図のグラフのようになる(出典:2015年・2016年・2017年・2018年・2019年・2020年・2021年・2022年・2023年・2024年。それぞれその翌年版の「犯罪白書」より)。来日外国人を被疑者とする殺人の起訴率は年によって大きなばらつきがあるが、ほとんどの年で4割~8割程になっている。一方で日本人を含む全体の起訴率は3割前後で概ね一定なため、2023年を除く全ての年で来日外国人の方が起訴率が高い。

なお、起訴率は罪名によっても大きな幅がある。2024年(令和6年)で見ると、殺人の他にも文書偽造(全体33.7%:来日外国人59.2%)・窃盗(44.8%:52.5%)・強盗(38.2%:56.6%)・関税法(66.9%:76.2%)などでは来日外国人の起訴率は全体より高い。一方、住居侵入(40.1%:27.4%)・横領(22.2%:4.6%)・風営適正化法(47.6%:31.3%)などでは来日外国人の方が起訴率が低い。全ての罪名を合わせた起訴率では、全体が40.4%に対し、来日外国人の方が44.3%とやや高くなっている。
殺人以外も含む外国人の起訴率に関する主張については、2025年7月に日本ファクトチェックセンター(JFC)も検証を行っている。
(大谷友也)






