検証対象

公約って何なん⁉️ 選挙🗳️って何なん⁉️ 公約を見て 有権者は判断して 投票先を選ぶのに 国民民主は 「原発増設」を 公約にしてましたか⁉️🔥🔥🔥 公約になかったことを やられてしまうなら 有権者は何を基準に 投票先を選べばいいんや⁉️ 国民民主に投票🗳️した人は 原発増設に賛成なんか⁉️🔥
(※画像付き投稿)

一般ユーザーのX投稿(2024年12月2日、約1300リポスト)

判定

誤り

判定の基準について

国民民主党が直近の衆院選で掲げた公約には原発の新増設が明記されている。

ファクトチェック

国民民主の公約に原発増設はなかった?

検証対象の投稿は、「国民民主は『原発増設』を公約にしてましたか」「公約になかったことをやられてしまうなら有権者は何を基準に投票先を選べばいいんや」と国民民主党が「原発増設」を公約にしていなかったとの考えを示している。投稿には、Smart FLASHが2024年11月29日に公開した「国民民主・玉木代表『手取り増』よりも素早い『原発推進』要望に渦巻く不信感! 選挙中は“あえて言わない”作戦」という記事のスクリーンショットが添付されている。この記事の内容から、投稿者の言う「公約」とは、2024年10月27日に投開票された衆議院選挙の公約を指していると考えられる。

ただし、その後投稿者は検証対象の投稿を引用する形で、「国民民主の公約には原発推進はあるらしいけどこないだの選挙のときは原発の話はなかったで」と、検証対象の投稿を部分的に修正するような投稿もしている。

検証対象の投稿者による別の投稿の画像である。内容は以下の通り。
「国民民主の公約には 原発推進はあるらしいけど こないだの選挙のときは 原発の話は なかったで🔥🔥 103万のカベやら 減税をあれだけ言うといて 選挙🗳️終わったら 原発創設を ガンガン言い出すって おかしないか⁉️って話やん 国民民主に投票した人は 原発推進派なんか⁉️ 福島を忘れたんか⁉️」

検証対象の投稿者による別の投稿

新増設は公約に明記

衆院選前の10月8日に国民民主党が発表した「衆議院選挙に向けた政策」(公約)には「原子力発電所の建て替え・新増設により、輸入に頼らない安価で安定的なエネルギーを確保」と原発の新増設が明記されている(p.9)。

国民民主党「政策パンフレット2024」(p.9)

また、政策発表に際して行われた記者会見でも、原子力政策についての質疑があった。産経新聞の記者は、2022年7月に行われた参議院選挙の公約にあった「中長期的に原子力エネルギーに対する依存度を低減し、最終的には原子力エネルギーに依存しない社会をめざしていく」(p.24の1段目)という文言が今回の公約に記載されていない理由について、玉木雄一郎代表(本稿執筆時点で役職停止中)に尋ねている。これに対し玉木代表は、ウクライナ侵攻後のエネルギー情勢の変化やAI(人工知能)による電力需要の拡大などの理由を挙げた上で、「当面は原子力を最大限活用するということは不可欠」「今回は新増設も含めて明確に位置付けている」と述べた。

国民民主党の原発政策は、2022年参院選の公約(p.24の2段目)と2024年衆院選の公約(p.23の4段目)とでいくつかの変更がある。新増設に関しては、2022年にあった「新増設は行わない」という文言が、2024年にはなくなっている。また、運転期間については、2022年は「40年運転制限制を厳格に適用する」とされていた箇所が、2024年には「40年運転制限制を基本としつつ、科学的・技術的根拠に基づいた運転制限を厳格に適用する」と、延長の可能性が示唆されている。再稼働については、2022年にはなかった「早期に」という文言が2024年に加わった。

国民民主党が原発新増設を公約に明記したことは、産経新聞をはじめ、NHK読売新聞も報じており、衆院選の選挙期間中にも時事通信産経新聞が取り上げている。

添付記事にも原発新増設方針と記載

投稿者がスクリーンショットを添付したSmart FLASHの記事は、衆院選後の11月27日に国民民主党が次期エネルギー基本計画に原発の新増設を盛り込むよう石破茂首相に要請したことを受けて書かれたものだ。記事には、「9月20日に同党が発表した『重点政策』に、しっかりと『原子力発電所の建て替え・新増設により、輸入に頼らない安価で安定的なエネルギーを確保』と記されていました」と、国民民主党が衆院選前から原発新増設の政策を掲げていたことが書かれている。その一方で、国民民主党が選挙期間中は原発について「“あえて言わない”作戦」を実施したため、同党の原発推進政策が有権者に伝わっていなかったと批判した。記事に対し玉木代表は、「国民民主党は『原発の建替え、新増設』を明記して衆院選を戦った唯一の政党。それなのに、『選挙中はあえて言わない』との批判には驚きます」とXで反論している。さらに、街頭演説で原発について触れないのは、「票にならないから」と玉木氏が発言したという指摘についても、「私が言うはずがない」と否定した

「公約になかった」は誤り

検証対象の投稿は、2024年10月に行われた衆院選で国民民主党が『原発増設』を公約にしていなかったと主張している。しかし、国民民主党の公約には原発の新増設が明記されており、投稿に添付された画像の記事にも国民民主党が原発新増設の政策を掲げていることが書かれている。よって、「誤り」と判定する。

(小嶋裕一、大谷友也)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
この記事を読んでよかった、役に立ったと思われた方は、ぜひ「ナットク」やシェアボタン(右下)をクリックして、サポーターになっていただけると嬉しいです。
記事で気になるところがありましたら、こちらからコメントください。
新しいファクトチェック記事のお知らせメールを希望する方はこちらで登録できます。